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GRFの鳴る?部屋へ

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今年もあっという間に1年が過ぎてしまいました。オーディオやライブで交流いただいた方、当ブログを訪問いただいた方、ありがとうございました。拙宅のシステムの方は機器の変化はありませんが、1)ウェルフロートボードのアンプ群や電源群への適用、2)AIT DACのDSD512対応、3)アナログ周りのアクセサリ、が投資となりました。セッティング面ではGRFさんの実演でのヒント(メジャーは要らない!)が収獲と言えば、収獲でしょうか?忙しさを言い訳に、半年くらい放置して様々な音楽を聴いて、アクションを評価するようになりました。ウェルフロートは半年くらいになりますので、近く、導入状況をまとめたいと思います。

年末年始の冬休みは10連休となりました。その初日の26日、BOさんと一緒にGRFさんを訪ねました。13時からの待ち合わせでしたので、お宅から近くの洋食屋さんにてBOさんと昼食です。このボリューム・味と値段のミスマッチを、平成の東京で体験できるのは驚愕です。後で知ったのですが、GRFさんと大山さん(T4スピーカーでお馴染みの方です)も、この日のお昼はこちらだったそうです。


和室を訪問するのは真夏の会食以来、約4ヶ月ぶりとなります。前回はユニコーンが縦置きにされていて、是枝さんのパワーアンプが使われていました。それまで聴いてきた音に比べて、濃密な音になっていたことを憶えています。今回はユニコーンだけでなくEMMのトランスポート/DACも「GRFのある部屋」に移動していました。和室の最上流はSONYのMS-1で、これをサウンドデザインのSD05で受けます。


この日の和室のメインSPはジャーマンフィジックスのTroubadour40です。こちらは、昨年9月に椀方さんを訪問した際に使われていたものと同一だそうです。椀方さん宅では低域をインフィニティのSPに委ねていましたが、こちらではT4となります。なおオーバーラップする高域を抑えるために背を向けて置き、さらに座布団で覆う処置がされています。調整を重ねた結果ということです。


8月の濃い音のイメージがあったので、一聴、大人しくなった印象を受けました。濃い薄いはアンプで変わるようですし、DACの影響もあったでしょう。それは優劣ではないと思います。後段でオラソニックのデジタルアンプと比較する場面がありましたが、SD05の音の滑らかさ、音楽がゆっくり流れる様を改めて確認することができました。ベートーヴェン、マーラー、ベルリオーズ、と聴いて耳も慣れてきました。T4のウーハーが13cmというのが驚きの低音ですね。冒頭でかけていただいたフリッチャイ指揮の「運命」を含む45枚の全集、帰宅後早速購入しました。

GRFさんと大山さんが和室でウーハーのセッティングをするる間、BOさんと私は「GRFのある部屋」へ移動、しばらくユニコーンの世界に浸らせていただきました。以前のT4同様に、かなり前目のセッティングになっています。ちょうど写真のように後方にピンとが合っているような音が聴こえてきます。360度無指向性ですから、奥の低い椅子に座って反対を向いても聴けます。いわゆる、かぶりつき状態となります。


マーラーのような大編成も勿論素晴らしかったのですが、


ブルースやボサノバにおいても、立体配置される音が楽しかったです。ちなみに、この2枚は先のKYLYN(キリン)さんとの交流で知った音源だそうです。和室のCD群をチラッと拝見しましたが、普段のGRFさんのブログには出てこない、意外な音源も発見しました。GRFさんの場合、ご自身より若い人を相手にすることが圧倒的に多くなっているはずですが、いつまでも好奇心、探究心は持ち続けたいですね。


再度、和室に戻り、大山さん製作のウーハー試作機を聴かせていただきました。調整時間は短かったのですが、聴いているうちに当方の耳も慣れてきました。GRFさんも大山さんも手応えを感じられた表情です。調子を確認したところで大山さんは退席されました。GRFさんから何でもどうぞ、とリクエストを受けていただいたので、ミケランジェリ&ジュリーニによるベートーヴェンのピアノ協奏曲3番をお願いしました。最初、盤が見つからなかったのですが、GRFさんの先の長野遠征の記事に触れたら、在り処がピンと来たようです。美味しい白ワインをいただきながら後半の部へ移行、カジュアルな曲もかかり始めました。

白から赤へワインを変えてから、再び「GRFのある部屋」へ移動しました。通算5回目の訪問で、漸くデコラ、GRFを聴く念願が叶いました。3年ほど前の記事を読み返すと、実はデコラの音は初めてでないことが判ります。当時は導入直後で本格的な調整を待っていたようです。ステレオ再生のデモンストレーションディスクの音が部屋を駆け巡る感じ、圧巻でしたね。2ch再生に慣れているはずの我々が驚くのは可笑しな話なのですが・・・。フランク永井の太くて低い声は、BOさんと笑うしかありませんでした。デコラの内部SPユニットが四方八方を向いている姿を見て、無指向性SPとの連関を思いました。


お酒は赤ワインからスモーキーなウィスキーへ変わりました。GRFさんの調子も上がってきました。最後はGRFによるアナログレコードの再生です。これまでは文字通り「GRFがある部屋」だったわけですが、私にとって初めて「GRFが鳴る部屋」となりました。ここまで広い部屋での交差法も初めてです。眼前にライブステージが広がる様子は、言われる通り「どこでもドア」ですね。平行法で音場が後方に展開されることに慣れているので、前に出る感じが余計に新鮮でした。広がりとは別に、個々の音い厚み、押しもあります。これはGRFとうより、プレイヤー、アンプ含めたシステムの個性と見ましたが。


クレンペラーのマーラーは初盤、2ndの比較です。2ndだけ聴く分には不満がないのも頷けます。何でもそうですが、知らないことで幸せなことはあります。70、80年代のライブものは単純に楽しめました。チンペイ(谷村新司)も、欽ちゃん、前川清も一聴で若いですね。この辺りになると最若年の私でもリアルタイムの思い出と重なってきます。欽ちゃんのギャグは音だけでも光景が目に浮かぶので、思わず笑ってしまいます。GRFさんご自身も楽しんでいる様子に、帰りを切り出すタイミングを逸してしまいました。居心地の良さに甘えてしまい、結局21時半頃に散会となりました。


GRFさん、BOさん、年末の慌ただしい中、貴重な半日をいただき、ありがとうございました。デコラ、GRFを通じて私が生まれた頃のオーディオの素晴らしさと楽しさを、追体験できました。ホントは現代の機器でも同じことはできる筈ですね。来年以降の糧にしたいと思います。

あと、数時間で2015年も終わりです。皆さん、良いお年をお迎え下さい。

2016年スタート

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2016年がスタートしました。明けましておめでとうございます。拙ブログも7年目に突入となりました。年末年始の10連休も残り2日となり、明後日が仕事始めです。大型の休暇も過ぎてみればあっという間、というのは想定内です。年末のGRFさん宅を訪問後は、大掃除、神保町でのレコード探し、元旦の実家訪問など平年通りの緩い時間を過ごしました。2日は鈍った体にカツを入れるべく、地元でポタリングにしました。多摩丘陵はそれなりにアップダウンがあるため、いい運動になります。川崎市北部にあるフロンターレの練習場横の坂もその一つです。キツかったですが、これも想定内です。


その坂を登りきったところから見る丹沢、大山、富士山の光景は、疲れを忘れさせてくれます。山々の手前が町田市街です。


ここまで来ると富士山は丹沢最高峰の蛭ヶ岳の右側に顔を出します。とは言え、やはり丹沢までの距離が近いので、これが限界です。都心の方が見栄えがいいのは仕方ありません。


さらに右に転じると、南アルプスの一部が見えました。赤石岳、あるいは北岳でしょうか?


午後は家内と寒川神社へ初詣に行ってきました。寒川は茅ヶ崎の北部に位置します。このところ近場の神社で済ませていましたが、たまにはということで。寒川へは海老名乗り換えの相模線で向かいました。単線で、しかもドアを乗客が開閉する方式だったので、兵庫のローカル線を思い出しました。海老名は「ららぽーと」ができた関係で、若者や家族連れで賑わっていました。寒川まで出ると富士山は、大山の左に位置するので格段に映えます。相模線の車窓からそれを確認できたので、あらためて寒川ポタリングを計画したいと思います。これは想定外でした。


2016年も公私にわたって想定内、外の様々なことが待っているでしょうが、これまでのご縁、新たな出会い、いずれも大切にしたいと思っています。オーディオは果たして想定内で収まるのか、これは1年経ってみないとわかりませんね(笑)。

ウェルフロートボードを導入して

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年明け以降、横浜方面は穏やかな日が続いています。冬の寒さは嫌いではないので、個人的にはキリッとした冬らしい日があってもとは思います。4日の午前中の、大山、丹沢、富士山の光景です。手前の電線が邪魔ですが、昔住んでいた、とある住宅のベランダから眺めていた光景とほぼ同じ構図です。小さい頃から見ていた、私にとっての富士の原風景です。現在でも、ポタリングでたまに訪れます。昨年はオーディオ交流が活発化して、自宅のオーディオの記事が少なかったですね。オーディオ近況報告、間が空き気味だった音楽紹介など、しばらく続けたいと思います。


年末の記事でも少し触れましたが、昨年はオーディオの投資は控えめでした。何をやっても変わるオーディオですので、急がば回れ的に敢えて放置するという術を覚えました。聴く日のコンディション(耳だけでなく電源、部屋)もばらつきますし、聴く音源の幅が広いので一喜一憂をしないように心掛けています。統計における、N数を稼がないと何も言えない、ということでしょうか。残り半分の理由は、忙しさではあるのですが・・・。そんな状況ですので、SPのセッティングは5月に調整して以降、変わらずです。夏にウェルフロートボードを導入して半年ほど経過しました。


過去の訪問先でもウェルフロートボードを使われている方が沢山いらっしゃいました。過去記事を見れば正確にわかりますが、SPの下に使われている方が圧倒的に多いです。私も導入するならSPからと考えていましたが、SPの場合、一筋縄でいかないことも伺っていました。天板の鳴き、滑り、スパイク直差、ベタ載せ、インシュレータ併用、SPとの相性(箱鳴りするタイプかどうか)、リング、ディスク、コーティング、スパイダーシート、大理石・・・使いこなしが難しそうですね。TADから天板の材質を変えた高級バージョンが出されていることも、何かを言っているようで気になります。

テストが簡単だったDACで手応えがあったので、ここは思い切ってSPをスキップし、DAC、アンプと電源周りに集中することとしました。何とかクアドラスパイアのラックに納まるサイズの型(450mm×350mm)がみつかり、3枚導入しました。まずは重鎮であるOctave V40SEです。先行事例に倣って、柔いゴム足は外しています。同じボリューム位置でも音量が上がったように感じます。偶々聴いていたのが中森明菜の「ロンリージャーニー」という出だしの強い曲だったので、慌てて摘みを回しました。ヴォリュームに関してはPhilewebで同様な事例を書かれていた方がいました。何らかのからくりがありそうです。


最初にA4サイズのウェルフロートボードでDACにおける効果を確認しました。最終的には見た目を考慮し、アンプで使用しているサイズと揃えました。将来どんなDACが来ても使えるでしょう。


フォノイコライザーアンプEA-3Ⅱにも当てました。アンプが横を向いているのは配線の関係です。


あまり見せたくないラック裏です。5月のHarubaruさん訪問をきっかけに、A4サイズのボードを1導入しました。現在では1枚を追加して、アナログプレイヤーの電源(奥)、Octaveの強化電源Black Box(手前)の下にそれぞれ敷いています。


さて、半年経過後の印象です。効果を個別に分解していませんが、総じて音の座りがよくなり、滲みが無くなった印象です。低音が締まったとも感じます。クラシックではオーケストラの下支えがしっかりしてきましたし、POPSではベースへ意識が行くようになりました。こういった変化は日常よく聴く音源ではなく、棚から一掴み的に聴く久しぶりの音源で感じます。方式は異なりますが磁気浮上タイプのボードにアナログ機器を載せる例を見ています。比較的副作用の少ないアプローチなのではないでしょうか?さて、高音は?との声が聞こえてきそうですが、これは別アプローチでトライ中です。

パユ、流麗なフルート

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久しぶりに音楽の話題、クラシック編です。年末のクラシック倶楽部(NHK)で放送された「エマニュエル・パユ 武満徹を奏でる」を録画しました。ご存じの通り、パユはベルリンフィルの首席フルート奏者です。日本にもそれなりに来ているようで、今年の5月にも公演が予定されています。 ちょうど3年ほど前、GRFさんのお宅でベルリンフィルのデジタル・コンサートホールを介して、パユの演奏を見させて(聴かせて)いただきました。ちなみに映像に写っている女性はやはりフルート奏者の高木綾子で、私もアンコールピースを集めた『シシリエンヌ~フルート名曲集』を、時々通しでかけます。


フルートにはアコースティックギターと並んでオーディオ的には組し易い楽器(例えばヴァイオリンやピアノに比べて)というイメージがありますが、いかがでしょうか?勿論、突き詰めれば細かいところは気になるのでしょうが、抜けの良いフルートを聴いて悦に入る・・・オーディオファンであれば誰しもご経験があると思います。ジャンルを問わない幅の広さもフルートの特長ですね。例えば、ジョビンの名盤の『WAVE』の冒頭、ギターの後に続くフルートを聴くと、広大な草原(ジャケットの光景)が重なります。他には、ウィントン・ケリー「Keep It Moving」、カーペンターズ「This Masquerade」、オフコース「群衆の中で」が挙がりますが、皆さんもきっとフルートならこの1曲!をお持ちのことでしょう。

現在、手元にあるパユのCDは4枚、いずれもEMIの音源です。こちらはアバド/ベルリンフィルとのモーツァルト協奏曲集です。モーツァルトのフルート協奏曲は2作品ですが、2番は元来はオーボエ向だったそうです。実際、セルによってチェロ協奏曲に編曲されています。フルートとのマッチングは1番の方が良く、聴く頻度も必然的に多くなってしまいます。本CDで旋律が最も知られているのは、フルートとハープの協奏曲の第2楽章でしょうか。ゆったりした音楽の進行に、あらためてフルートとハープの相性の良さを感じます。EMIデビュー当時のパユの瑞々しいフルートの音色が全編に詰まっています。


そのハープとの相性を活かした、比較的カジュアルな作品集です。アシストするのは安楽真理子です。全般にパユのフルートに余裕、懐の深さ、安定を感じます。サブタイトルに『フランスのうた、日本の歌』とあるように日仏ゆかりの楽曲が並びます。ヴァイオリンやピアノで慣れきった作品も、フルートだと新鮮に聴こえます。「チャールダーシュ」の緊張感や「ジムノペディ第1番」の緩い雰囲気を、フルートを介して味わえました。日本の曲では「夏の思い出」がまさしく夏の尾瀬の風といった印象でした。「春の海」が尺八と琴に聴こえるのはご愛嬌です。相性の良さは古今東西を問わないということですね。


フルートはバロックとの相性がいいイメージがありますが、モーツァルトの時代でもまだ楽器としての完成度は低かったそうです。ヴィヴァルディやテレマンの時代の木製のフルートとは、同じフルートでも非なる楽器と言えるでしょう。ライナーには、古楽器で演奏せずに、敢えて現代のフルートやテクニックで楽曲に迫るパユの意気込みが記されています。ヴィヴァルディの方は、オーストラリア室内管弦楽団との共演です。個人的にはヴィヴァルディではマイナー調の曲が好みです。四季なら冬、他にバスーン協奏曲、4つのヴァイオリンのための協奏曲など。このCDではイ短調RV440となります。


一方、テレマンの方は、ベルリンフィルのソリスト達がバックアップ。フルートの流麗さと弦楽器の柔らかさが、楽曲の素朴さにマッチしていて、大変気に入りました。これを契機にテレマンの他の作品(リコーダー、リュートなど)へも手を伸ばそうと思っています。テレマンは作った曲がクラシックで最大級で、4000曲に及ぶとは驚きです。同時代のバッハ、ヘンデルとも親交があったようですが、知名度が随分違ってしまいました。このCDの録音の前段では楽譜の修復において相当の苦労があったようですが、こうしてでいつもで聴ける恩恵に与ったというわけです。


5月の公演は、ベルリンフィルの弦楽器メンバーがサポートするようです。何とか都合をつけるつもりです。

Appleと音楽とオーディオ

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オンであれオフであれ、駅弁を買い込んで車中一息入れるのは鉄道の旅の楽しみです。音楽はあれやこれやと、ジャンルを跨いで聴いていますが、駅弁は不思議と同じものを買う傾向があります。新幹線での出張は大抵は新横浜発になりますが、先日はたまたま東京から乗る機会がありました。初めて行く方面はともかく、新横浜なら中華弁当、東京なら深川めし、と相場が決まっています。しばらくぶりの深川めしだったのですが、ハゼの甘露煮がありません。一方、アサリやネギが充実していました。穴子は柔らかくマイルドな印象です。発売元の違いかも知れないので、次の機に調査してみます。


Apple絡みのオーディオの話題です。過去にiPod ClassiciPod touchの記事を書きました。既に4、5年ほど前の状況なので当時からの変化点があります。iPodの使用頻度が減ったこと、それに関連しますがポータブルアンプHP-P1を手離したことなど、です。Voyage MPDの操作端末としてのiPod touchの利用は、現在まで続いていましたが、風向きが変わりつつあります。iPhoneでトライアル中のApple Musicが面白そうなことに加え、Voyage MPDの操作も可能だからです。というわけで現在は3台の端末があるわけですが、iPhoneへの一本化が進みそうな気配です。


昨年から話題のApple Musicですが、Philewebのミネルヴァさんの記事に触発されて無料トライアル中です。正規だと月額980円で3000万曲(想像できませんが、CDだと300万枚?)聴き放題のサービスです。再生時の通信環境にも依りますが、情報量は最大で256kbpsで、ざっくりCDの1/4~1/5です。音質は家庭のWi-Fi環境が有利と言われていて、拙宅でもWi-Fi利用前提です。情報量通りに、音質が1/4~1/5になるわけではありません。このことはJPEG画像と生画像のファイル容量と画質の関係に似ています。人間の視覚や聴覚の特性に合せて、無駄な情報を削っているわけですね。

むしろ、これまで知りえなった音源に出会えるチャンスが格段に増えるメリットを採りました。アニー・フィッシャーは、ハンガリーのピアニストです。先般購入したフリッチャイのCDボックスで聴いて気になっていましたが、検索するとあっさり出てきました。洋楽、ラテン、ジャズ、クラシックの楽曲が充実していますね。一方で、邦楽はオルゴール作品だったりしますが、それは想定内です。オーディオファンであれば、事前の音源確認、音源探索で重宝すると思いました。リスクという言葉は適切でないかも知れませんが、事前に納得し、安心してCDを買うスタイルはありだと思いました。


寝る前の音楽には、オーディオシステムの仰々しさは不都合です。iPhone+ヘッドフォンであれば、間違って寝てしまってもOKです。先日は『由紀さおりの美しき世界』を聴いて寝ようとしたら、これが1日の疲れを癒すのにピッタリのアルバムでした。数日後にはCD現物が手元にありましたが(笑)。


初公開かも知れません。昨夏、オーディオの確認用に買ったSONYの密閉式ヘッドフォンMDR-Z7です。セカンドシステムのプリアンプHAP-100につないでいましたが、活用範囲が広がりました。長時間の装着は難しいですが、音楽サーフィンや寝る前の数曲を楽しんでいます。


Apple Musicとは関係ありませんが、Voygae MPDをコントロールするアプリMPodをiPhoneへインストールしました。メインシステムの再生指示をiPhoneから行えます。iPod touchより画面が大きくなり、操作し易くなりました。今回のトライアルを契機に、iPhone と音楽/オーディオとの距離が一気に短くなりました。


Apple Musicをメインシステムで聴くのは次のステップになります。無線で飛ばすか、あるいはLightningケーブル経由でデジタル信号を引き出すか、いくつか方法があるようです。手軽なDDコンバーターがあればと思案しています。ここまで来るとオーディオ装置で予行演習してからCDやハイレゾ音源を買うことができます。さらにその先にはCD相当、あるいはハイレゾ相当の音源が配信される時代が来るかも知れません(海外では始まっている?)。動きがカメのように遅いオーディオ業界ですが、さすがに大きなうねりが近くに来ているように思います。

西方寺の梅

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一時期の暖冬から、一転、横浜方面は寒い日が続いています。庭木の葉が落ちるのが遅かったり、ユキヤナギがフライングで咲いたりと、いつもと違う冬に心配もしていましたが、何とか例年並みになったようです。1月18日に横浜にも雪が降りました。以降、何度か雪の予報が出ましたが、大雪には至っていません。先週の日曜日は、例年通り新羽の西方寺に行って早咲きの梅、ろう梅を見てきました。季節ごとに定まったイベントを持つと、時間の早さを実感しますが、一方で気分が改まる気持ちよさもあります。鶴見川サイクリングコースを下って、日産スタジアムの近辺で小休止です。


同じ場所から新横浜方面の眺めです。寒さの中にも穏やかさがあります。


西方寺の風情ある山門です。


本堂とろう梅です。暖冬で既に散っているのではないかと心配しましたが、大丈夫でした。


よーく見ると、やはりピークは過ぎているようです。


境内からの山門です。茅葺のグラデーションが見事です。


まだ春は遠いですが木蓮の蕾です。


クリスマスローズが一輪、フライングです。


通常の梅は鉢植えです。丁度、見ごろでした。「梅一輪、一輪ほどの暖かさ」という句を習ったのはいつだったでしょうか。最初の一輪を詠んだとしたら、季節的には3週間ほど前になります。


西方時からは大倉山までも近いです。ここまで来たら、コーヒー豆を調達です。今回はマンデリンとタンザニアにしました。ポイントカードが全て埋まって、ラッキーにも片方はサービスとなりました。


来週は、庭に寒肥を施します。これも季節ごとのイベントの一つです。春までもうしばらく、寒さとの付き合いになりそうです。

OCTAVE試聴会

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2月も早くも半ばになりました。例年、建国記念日のあたりで庭木に寒肥を施します。今年もきちんと堆肥、鶏ふん、ピートモスなどを充てておきました。ちょうど週末は雨なのでタイミングとしてもよかったと思います。さて、少し前になりますが、ダイナミックオーディオで開催されたOCTAVEの試聴会に行ってきました。ステレオサウンド誌の受賞の関係で来日した、社長のアンドレアス・ホフマンさんも同席です。お店のSさんからは、時折面白い企画を紹介いただいています。大抵は試聴というより音楽鑑賞のつもりで参加していますが、OCTAVEユーザーとしては音の方も気になります。

一番の目当てはOCTAVEのプリメインアンプ、OCTAVE V80SEです。トップエンドのV80のSEバージョンンが昨年秋のオーディショウでお披露目されていました。V40、V70のSE化から、ずいぶんと待たされましたが、満を持しての登場です。拙宅のOCTAVE V40SEは使い始めて丁度6年になります。まだまだ使い込むつもりでいますが、遠い将来、このアンプで投資の締めをする、なんて妄想もありでしょう。独特なフォルムが目を引くKT150は、その制動力に定評があるようです。この日はブラックボックスは不使用で、JBL4367との組み合わせでした。全貌はまだ掴めませんでしたが、最も注目しているアンプです。


プログラムは2時間ほどで、前半がV80SE、後半がセパレート(HP700、MRE220)の試聴となりました。後半はYGアコースティックのHailey、更にスーパープラックボックス2台という、全くの規格外の組み合わせでしたので、その分、気軽な音楽鑑賞モードに入りました。進行のSさん、Aさんの質問に、朴訥に答えるホフマンさんの真面目さも印象に残りました。


Sさん、Aさんが交互に選曲しながら、ジャズ、クラシックを聴く、楽しいプログラムでした。どれも楽しめましたが、特に気に入ったのがAさん選曲のブランデンブルグ協奏曲です。弦楽器の重厚感とフルートの浮遊感が見事でした。これはカール・リヒターの名盤で、Aさん自身、システムのチェックに使われているようです。いいときには、音が立つ・・・そんな表現をされていました。試聴はアナログ盤でしたが、家に戻って、早速、3枚組みCDを購入しました。この2月はバッハ三昧とするつもりです。3月5日には長谷川陽子さんのリサイタルがありますが、そちらもバッハの無伴奏チェロ組曲です。


話題が変わります。最近NHK BSで見ているドラマが「鴨川食堂」です。1話完結の8回シリーズで、折り返しを過ぎました。尋ね人の断片的な記憶をもとに思い出の一品を再現する物語です。京都での緩い時間の中に、複数のドラマが交錯します。そして、その料理人を演ずるのが久しぶりに画面で見るショーケンです。


ショーケンもう65歳なんですね。「太陽にほえろ!」マカロニ刑事の印象が強烈ですが、90年代初め、TBSの日曜ドラマ「課長さんの厄年」で見せた丸みのある役が私は好きでした。その後もトラブルはあったようで、登場まで間が空きましたが、円熟味溢れる演技は健在でした。元刑事の料理人という設定はドンピシャですし、探偵役の娘、忽那汐里さんも好演、最初の2回を見逃したのが残念でした。カットで挟まれる賀茂川と高野川の景色や、手の込んだ京料理を見ると、つい京都に寄りたくなります。できれば冬のうちにと、機を窺ってはいるのですが、ドラマが終わるのが先になってしまいそうです。


京都、大文字山

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先の週末は関西滞在だったのですが、土日の天気予報が芳しくなく、両日停滞も覚悟していました。ところが日曜日の予報が外れ、朝方から晴れ模様。急遽、京都方面へ繰り出すことにしました。京都を囲む山々から京を見下ろすのを、一度やってみたかったのですが、漸く実現できました。嵐山の先にある愛宕山が本命でしたが、急に決めたこともあり手軽な大文字山にしました。大文字山は五山の送り火で有名ですね。昨夏の家族旅行で初めて送り火を見ました。丁度半年振りの訪問となりますが、今度は眺めるのではなく懐に飛び込もうというわけです。カメラの準備がなく、写真は全てスマホです。

京都1周トレイルなるコースが設定されているとは知りませんでした。地下鉄東西線の蹴上駅近くの日向大神宮の脇から登山ルートが始まります。ルートの要所要所でこのような案内板が出ていました。


しばらく進むと、山科と南禅寺を結ぶルートと交差しました。大文字山は銀閣寺の上方ですから、ちょうど南禅寺と銀閣寺を結ぶ線に平行に山上を歩くことになります。


山科の街並みが見えてきました。新幹線で京都に入る前に開ける地域です。


さらに高度を上げていくと、今度は左手に京の街並みが見えてきます。これは先が楽しみです。


大文字山の頂上に着きました。素晴らしい眺めを堪能しながら、京都駅で調達したカツサンド他を頬張ります。地元の小学生グループもちょうど昼食時でした。


大文字山から大の字までは目と鼻の先です。街並みが近づくこともあり、むしろ山頂よりも迫力ある光景でした。この日は春一番だったのか、とても風が強かったです。


正面が愛宕山です。同じ京都でも標高や位置関係の違いで難易度が上がります。この時期だと例年はアイゼンが必要だそうです。


道のように続いているのが、大の字の右下の部分です。それを大の字の頭から見ていることになります。


こちらは点火台です。これらが連なって、一つの字を形成します。実際に見るとなるほど、と思います。


大の字の、左半分に沿って下山ルートを進み、そのまま銀閣寺方面へ下ります。


終点の銀閣寺です。ここも半年振りです。登山ルートは人が少なかったですが、表通りに出ると一転、観光客で溢れます。昨年も感じましたが依然、外国人が多いですね。欧米だけでなく中国、韓国、東南アジアからの観光客が目立ちました。春節と関係あるかも知れません。


河原町に出てしばしアウトドア用品などを物色し、三条のイノダコーヒーにて一服です。「アラビアの真珠」(コーヒーの名称)を頼みました。その酸味と甘みのブレンドに、京都に来ていることを実感します。こういった時間、私にはどうしても必要です。


四条通りのジュンク堂による前に、錦市場にて、いなりずし、えび芋の和え物を調達しました。ジュンク堂では文系、理系を併せて3冊を購入、日曜日の午後のちょっとした羽伸ばしを楽しみました。時間に余裕があれば北野天満宮に寄って梅を見る手もありましたが、またの機会にとっておきます。

Diana Krall ライブ

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2月24日、昭和女子大学内の人見記念講堂で行われたDiana Krallのライブに行ってきました。日本でのライブは11年ぶりになるそうです。人見記念講堂も30年ほど間が空いてしまいました。フレンチポップスのイザベル・アンテナのライブに学生時分に行って以来になります。あまりに年月が経ち過ぎて、記憶はすっかり失せていました。定時に職場を抜け出し、品川、渋谷経由で三軒茶屋へ向かいました。小雨がパラつく中、開演まで時間がありましたが、ご覧の人だかりです。聴衆の年齢層もちょうどDiana Krallと同世代、50前後が多かったように思います。私同様、仕事中もソワソワしていたのでしょうね。


Diana Krallの手持ちのアルバムは案外少ないです。オーディオイベントやオフ会で取り上げられる機会が多く、音や曲の良さで少しずつ増やしてきました。知っている曲は半分ほどだったでしょうか。最新アルバム『wallflower』に偏ることなく、ノリのいい曲、聴かせる曲で構成されていました。アンコールの「Desperado」にハートを掴まれたオジサンは多かったはず。オーディオに比べるとライブでは演奏に注意が向かいます。Diana Krallはピアノだけでも聴かせませすね。音がカッコいい!バックの演奏陣もおそらく超一級ではないかと思われます。特にドラム、ギター、ストリングスの掛け合いが素晴らしかったです。


2階の端の席だったため表情を捉えるには遠すぎましたが、オーラは十分に伝わってきました。次の来日はいつになるのか分かりませんが、その頃には手元のアルバムも増えているでしょう。来週は長谷川陽子さんのチェロリサイタルです。その後はオフ会遠征もあります。何となく音楽熱、オーディオ熱が春の暖かさとシンクロしてきました。

長谷川陽子、チェロリサイタル

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偶々ですが2週続けて、週末、銀座方面に出かけることとなりました。2月28日は大学時代の仲間の遅い新年会でした。丁度、東京マラソンの日でした。東銀座駅から地上に出るとご覧の光景です。冬から春にかけての東京の風物詩となった東京マラソンを、初めて目の当たりにしました。マラソンのブームはまだ続いているようです。友人もすっかりマラソンづいていて、各地で開かれるマラソン大会に参加しています。私は山や自転車はやってますが、どうも長距離のランニングは敬遠してしまいます。まあ、人それぞれ、続けられる健康法を持てばいい、とはなりますが。


新年会はホテルのビュッフェ形式ランチでした。さらにもう1軒加えて、4時間ほど談笑して散会、そのまま山野楽器へ向かいました。特に当ては無かったのですが、グリモーの水をモチーフにした新作を購入しました。ラヴェルの「水の戯れ」あたりから聴き始めています。


翌週の3月5日は長谷川陽子さんのチェロリサイタルでした。朝日カルチャークラブでの実演会から、早いもので2年半になります。その時はヴァイオリン向けの「シャコンヌ」がテーマでしたが、今回は王道の無伴奏チェロ組曲、それも全曲の敢行です。6つの組曲はそれぞれ6曲で構成されていますから、合計36曲になります。休憩挟んで3時間半の長丁場でした。長谷川さんは勿論ですが、聴いている私も少々疲れました。ライブの良さは音と共にご本人と空間を共有できること。後半は陽子さんも体の動きが活発化、楽曲と演奏者が一体となる様子が窺えました。


浜離宮朝日ホールは今回が初めてです。ほぼ真正面の後方の席でした。一曲目を聴いて、私には少し響きが勝っている感がありましたが、進行するうちに耳が慣れてきました。結局、アンコールも組曲からの選曲となりました。九州、大阪、東京と続いたバッハの旅、お疲れ様でした。


自宅のクリスマスローズが満開になりました。暖冬で狂い咲きしていたユキヤナギも、ようやく正式に?咲き始めました。オン用のコートも冬用から春用に切り替えました。まだ三寒四温は続きますが、春は着実に近づいていますね。

北関東オーディオ訪問:にらさんを訪ねて

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早いもので3月もあっという間に過ぎてしまいそうです。オーディオ交流の方も年末からしばらく間が空きましたが、ボチボチ再開です。シーズン開幕ではありませんが、3月12日、13日は北関東方面へ遠征してきました。Philewebつながりで、いずれも過去に訪問させていただいたお宅の再訪となります。初日は高崎のにらさん宅、2日目は栃木のくーちゃん3003さん宅です。にら邸へは高尾のニッキーさんも参戦です。高崎では蕎麦、栃木(佐野)ではラーメンと、食の方も充実の2日間となりました。早春とはいえ、横浜とは季節にラグがあります。冬仕様で高崎へ向かいました。

横浜から高崎へのアクセスは楽になりました。拙宅からだと乗り換えは渋谷での1回のみ。湘南新宿ラインの恩恵は大きいです。ドアの開け閉めが手動なのは南関東との気候の違いに依ると思われます。手動は通年なのでしょうか?猛暑時の冷房の効きを考えれば、それもリーズナブルです。


集合まで間があったので有名なラスクなどをお土産に買いました。スターバックス前で、にらさんと9か月ぶりに再会しましたが、ニッキーさんが登場しません。どうやら逆の西口の店舗に行っていたようです。なんとかニッキーさん合流後、上州の蕎麦の名店「梅の花」へ移動しました。


暖簾分けでいくつか店舗があるようですが、微妙に味が異なるようです。ここは、推奨の店へ。とてもコシのある、香りの豊かな蕎麦です。小分けになっている蕎麦の塊を各自取り合う形で、あっという間に笊が空になりました。蕎麦は腹持ちがいいので、お代わりは無しにしました。


その分、珍しい下仁田ネギの天ぷらです。すき焼きのイメージが強い下仁田ネギですが、天ぷらも合いますね。塩でいただきました。


2年ぶりのにら邸でした。明るいリビングルームでウェルカムコーヒーをいただいた後、オフ会スタートです。前回はシャコンヌでのイベント帰りに寄った感じでしたが、今回はたっぷり時間があります。SPの配置は前回同様に短辺配置の平行法ですが、この間、長辺配置を試したり、ルームチューニング材を変えたりと、試行された模様です。前回訪問時、機器類はリスニングポイントの脇に置かれていましたが、現在は後方奥へ移動しています。その場所にあった棒を使ったチューニング材は撤去されています。グレードアップ志向が勝りがちなオーディオですが、にらさんは計画的に?むしろ逆の路線を進まれてます。


上流の危機は総入れ替となっていました。長年拘ってきた米国スペクトラルのアンプはもうありません。これは大きな変化点と言えます。現在のアンプは出水電器のALLIONです。CDプレイヤーの方もレビンソンNO.390SL→プレイバックデザインMPS-3→メトロノームCD5 Signatureと変遷しました。


アナログプレイヤー、ミッチェルエンジニアリングのGyroDecは健在でした。アナログリラックスのブラシは、私も使っています。


ベンツマイクロのカートリッジはGLIDER SLです(前回からグレードアップ?)。不安のあったサポート体制ですが、何とか問題解消されたようです。今回の訪問で切れのいいサウンドを耳にして、個人的な注目度が上がりました。


スピーカーはディナウデオSPECIAL25で、こちらは不変です。前回からの変化点はスタンドです。黒い金属製から優しい外観の木製へ変更です。バック工芸社のスタンドで黒い専用のスペーサーが目を引きます。天板レスというのは面白いなぁと、後日、気づきました(汗)。


事前に音源紹介のプリントを2枚ほどいただきました。それぞれの音源の聴きどころや、にらさん自身のコメントが記されています。嬉しい、ご配慮です。岡山のスイートサウンドさんの音会を思い出しました。音楽や音でもてなす、逆にもてなされる・・・これは大切にしたいですね。


ジャズやヴォーカルを中心に拘りの音源をかけていただきました。いくつかオーディオファンにはお馴染みの音源も混ざっていました。しばじゅんは、私は持っていませんが、すっぴんの心地よさがありますね。それとマドンナの聴きどころも教えていただきました(笑)。


アナログはどれもよかったですが、究極はこれです。「胸いっぱいの愛を」の日本盤シングルです。45回転効果も相まってとてもエネルギーを感じる1枚でした。ロック好きのニッキーさんも満足されたようです。ただし日本盤なら何でもいいわけではないので、ご注意を。プレス次第だそうです。


私とニッキーさんが交互にセンターポジションに座る形式で進行しました。最初、CDプレイヤーの音をセンターで聴いたとき、大人しい印象を受けたのですが、これはCDプレイヤーの足元に敷かれたインシュレータが絡んでいたようです。ベルウッドさん来訪時との差異でもあり合点がいったご様子。外すと躍動感が出てきてました。前回の訪問で感じた凝縮感、ギラギラした毒っぽさは後退した感じです。センターのチューニング材の有無?、レビンソンとメトロノームの個性の違い?などど考えていました。音源の影響もあるのでしょうが、アナログが全般に好印象でした。

後半はウェルフロートが登場し(これは予想外)、ボード大会となりました。ニッキーさんの音に対する読みは鋭いですねぇ。私は感心するのみでした。多くのお宅を訪問する中で、私自身は全体的なサウンドの傾向を捉えるようになりました。したがってこの日の関心事項は、やはり凝縮感(前回)とすっきり感(今回)の変化の方です。もう一つは機器購入の考え方ですね。オーディオを突き詰めると機器の総額が上がりがちですが、何か着地点を探すように、中古を含めて機器を選んでいるのが面白いです。この後、岡山の友人を訪ねて自身の立ち位置を再認識されたにらさんの、今後に注目したいと思います。

オフ会が終わったら高崎の街へ移動です。ニッキーさんは高尾に戻られるため1次会を駅ビルのキリンシティにしました。キリンシティはいわゆる大都市にしかないそうですが、高崎にはちゃんとあります。1次会終了後、私はホテルに荷物を置いて、再び繰り出しました。駅から少し歩いた繁華街で2軒はしごです。「西番」では芋焼酎を飲みながら焼き鳥、漬物、豆腐をいただきました。オーディオや音楽はもちろん、コミュニティ、群馬の高校野球などの話で時間が経過しました。さらにもう一軒、写真は控えておきますが、にらさん御用達のお店で水割りを飲んで高崎の夜を締めました。



にらさん、ニッキーさん、楽しい高崎の午後をありがとうございました。栃木への旅へ続きます。

北関東オーディオ訪問:くーちゃん3003さんを訪ねて

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風邪で会社を休んだのは何年ぶりでしょうか?記憶が正しければ7年ぶりくらいかと思います。仕事の忙しさも重なり、北関東オーディオ訪問記の栃木編のアップが随分と遅れてしまいました。少し体を休めろとの暗黙の指示だったのかも知れません。

高崎での一夜を過ごした後は、くーちゃん3003を訪ねて栃木方面へ移動です。高崎から小山に向かう両毛線に乗りました。当初、電車の本数が少ないこともあって、ローカル線のイメージを持っていたのですが、前橋、桐生、伊勢崎といった大きな街を通るので少々当てが外れました。停車駅の一つ、足利駅の駅メロが森高千里の「渡良瀬橋」だと気づくのは、くーちゃん3003さんのお宅に着いてからでした。両毛線の移動に合せて、冒頭でかけていただいたのが「渡良瀬橋」でした。夕景の似合う親しみやすいメロディーですが、車中では読書に夢中だったのか、気付けませんでした。


待ち合わせは佐野駅でした。佐野を両毛線が通ること自体も、今回初めて知りました。佐野と言えば何といっても佐野ラーメンですね。前回の宇都宮の「一品香」も忘れ難いのですが、一度は本場で佐野ラーメンを食べたいと思っていました。同じ佐野ラーメンも、中身は様々(千差万別)だそうです。そんな中、県外からも客が集まる人気店「万里」を紹介いただきました。選んだのは、くーちゃん3003さん推奨のネギラーメンです。あっさりした醤油ベースのスープに、青竹で打った太目の柔らかい麺は王道ですね。お腹を満たしたら、いよいよお宅へ移動です。


くーちゃん3003さん宅訪問は約2年3か月ぶりとなります。オーディオ機器は前回訪問と全く変わっていませんでした。ソナスファベールのCremona Mは勿論、タンノイのAutograph miniも健在でした。当時、買って間もなかったデノンのDCD-SX1も2年強の使い込を経てエージングが進んだ模様です。セッティングも見た限り変わりありません。実は前回はルームチューニング材が仕込まれていたそうですが、現在はすっかり取り払ったそうです。前回映像を楽しませていただいたブラウン管のディスプレイは今回は出番なしです。Cremona Mによるピュアオーディオ再生のみとなりました。


冒頭の森高千里に続いて、最近くーちゃん3003さんがよく聴かれるxrcdやxrcd2のヴォーカルもの、オーディオ訪問で聴く機会の多いグレース・マーヤ、高木綾子などを聴かせていただきました。森麻季はCDとSACDの聴き比べでした。


ジャズシンガー、伊藤君子さんです。日本人らしからぬ英語の発音に感心してしまいました。前回訪問の際、くーちゃん3003さんの女性ヴォーカル好きに、いたちょうさんと驚いたことを憶えています。Cremona Mと女性ヴォーカルのマッチングは変わらず良好でした。


バッハ好きのくーちゃん3003さんを意識して私が持ち込んだのはカール・リヒターの「ブランデンブルグ協奏曲」(左)でした。これがトリガーとなって一気にバロック大会となりました。くーちゃん3003さんのコレクションから推薦盤をかけていただきました。


ベルギーのバロック・ヴァイオリン奏者、シギスヴァルト・クイケンと古楽器オーケストラ、ラ・プティット・バンドの組合せは外れが少ないそうです。録音がいいので古楽器の特長がよく伝わってきます。良し悪しはともかく、リヒター盤の録音の古さを実感しました。


くーちゃん3003さん一押し?のバロック・ヴァイオリニスト、レイチェル・ポッジャーの作品群です。バッハを掘り下げるのであれば、お気に入りの演奏家を見つけるのが早そうです。


バッハのヴァイオリン作品でも特に好きな「二つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調」です。シェリングとその弟子による作品をかけていただきました。二つのヴァイオリンが左右にきっちり分かれているのが新鮮です。シェリングの優雅でふくよかな音色は、バロックとの相性もいいように思います。拙宅でもヘンデルのヴァイオリンソナタを思い出したようにかけます。


約4時間半ほどの滞在となりましたが、楽しい時間はあっという間に過ぎます。最後はイ・ムジチの「四季」で締めとなりました。私は録音の古いアーヨ版を持っていますが、こちらは80年代のカルミレッリ版です。くーちゃん3003さんさんの好みはこちらだそうです。夏の第3楽章と冬の第1楽章を、特に重低音の下支えに感心しながら聴いていました。


結局この日は大半の曲がヴォーカル、バロックとなりましたが、こういった縛りでもオフ会は楽しめます。あまり音の話題をしなかったように思います。システムがすっかり落ち着き、大好きな庭いじりの合間の音楽に浸れるのあれば、言うことはないのかも知れませんね。前回訪問時、デノンのDCD-SX1は慣らし運転でしたが、しっかり使い込まれてシステムに馴染んだ様子です。一連のバロックの鑑賞を通じて、しっかりとした低音表現(重さ)を感じました。Cremona Mに対する先入観とズレがあったのですが、これは嬉しいズレですね。アクセサリーも取り払ったせいか開放感も増し、音場が広がった印象です。

私はくーちゃん3003さんからすれば、1回り下の若輩です。10数年後、オーディオ機器がすっかり固まって、ただ音楽を聴くのみという境地は訪れるのでしょうか?早春の土日オフ会in北関東は無事終わり、翌日の仕事に備え一路横浜を目指しました。皆さん、ありがとうございました。

春の神戸へ、麻耶山~甲子園

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3月の最終の週末は、春到来の神戸方面へ出かけてきました。土曜日は六甲西部の麻耶山です。麻耶山は関西滞在中に一度は登りたかった山です。いくつかルートがあるようですが、新神戸駅を起点とするコースにしました。ちなみに新神戸駅の直下を川が流れているって、ご存知でしたか?実際に歩いて初めて気づくこと、結構あるものですね。翌日の日曜日は春の選抜高校野球観戦にしました。夏は何度か観戦していますが春は初めてです。夏のようなギラギラした雰囲気ではありませんが、春の穏やかな日差しの下、野球を観るのは新鮮でした。

新神戸から歩いて間もなく渓谷が現れ、さらに進むと布引の滝が待っていました。山と海と都市がダイナミックに接する神戸の魅力の一端を見ました。


さらに高度に上げると神戸の街並みが見え始めました。六甲山系の魅力は何と言っても眼下に広がる神戸市街の眺めです。


こちらは神戸市の水源、布引貯水池です。ここまではハイキングコースといった感じです。途中、麻耶山の標識が見当たらなかったりして、半信半疑で進む場面もありました。


六甲全山の縦走路を経て麻耶山の山頂です。本格的な登山道に入ってからは、結構いいペースで登ることができました。標高はほぼ700mです。


登山ルートは人がまばらでしたが、麻耶山の展望台は開けていて賑わっていました。大半がロープウェイで訪れる観光客と思われます。ちょうどのこの日は天上寺でお祭りがあったようです。


神戸市街の展望です。遠方は和歌山方面でしょうか?


大阪方面です。夜景は夜景で素晴らしいでしょうが、それは家内との再訪にとっておきましょう。


東には六甲山です。昨年登った須磨アルプス、麻耶山、六甲山をつないで宝塚に向かう六甲全山縦走は、かなりハードなコースです。


麻耶山の表参道である青谷道を一気に下りました。ここまで来ると海も近いです。阪神電鉄の春日野道までさらに歩きます。


横浜も坂が多いですが、神戸の坂は一枚板のような明快さがあります。坂の上の雲ならぬ坂の下の海といったところでしょうか。神戸の人にとっては当たり前の構図も、私にとっては新鮮です。


翌、日曜日も好天に恵まれました。古豪の高松商(この大会は準優勝しました)が2回戦を快勝しました。春の穏やかな日差しの下、のんびり野球を見るのもいいものです。


早いもので今年もあっという間に四半期過ぎてしまいましたね。

チューバホーンさん、Oさんを迎えて

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10日の日曜日、チューバホーンさんとOさんを招いて拙宅にてオフ会を行いました。拙宅開催は昨年の10月、LotusRootsさんに来ていただいて以来、ちょうど半年ぶりとなりました。と言って拙宅のオーディオ環境はあまり変わっていませんが、SPの足元にあったTAOCのボードを外し、オーディオテクニカのインシュレータで3点受けしています。いわゆるベタ置きを回避して隙間を作りました。これはピアノとヴァイオリンのバランスを意識しての変更です。SPの配置やウェルフロートの使用状況は変わっていません。今年のテーマはまだ決めていませんが、DACの電源まわり、ルームチューニングあたりがターゲットかと思っています。


チューバホーンさんも、Oさんもオーディオ歴は私の比ではなく、またGRFさんとの交流歴も長いです。いわば百戦錬磨のお二人を迎えるとあって、こちらも多少が力が入りました。背伸びしたところで音は変わらないのが辛い現実ではありますが・・・。自作DACの達人のOさんは、これまで何台もDACを作られています。最近もチューバホーンさん向けにES9018DACチップを使った1台納入されたそうです。今回はチューバホーンさんのそのDACに加え、旭化成の最新チップを使った新作DACも持ち込んでいただきました。AIT DACとの音の違いは大いに気になるところです。

お昼前に成瀬の蕎麦屋さん集合としました。蕎麦を啜りながら近況など話した後、拙宅へ移動しオフ会スタートです。

本日のテーマはデジタル再生です。女性ヴォーカル、ジャズ、そしてクラシックの構成にしました。クラシックはヴァイオリン、チェロ、フルート、ピアノなどなるべく楽器の種類がばらけるようにラインナップしました。オフ会の前半は一通り用意した曲を聴いていただき、後半は曲を絞ってのDAC聴き比べとなりました。


アナログも用意だけはしておきましたが、結局出番なしでした。この日はDACデーです。


こちらがチューバホーンさんが導入されたDACです。昨年末にチューバホーンさんのお宅にお邪魔した際、Oさんも来られてDACの相談が始まっていました。画面表示のないシンプルな外観です。摘みで差動処理(アキュフェーズのDACで使用されているノイズ処理)の使用、不使用を切り替えできます。


一方、こちらが旭化成の最新チップを使った新作DACです。PCMは768kHz/32bitまで対応可能です。部品の値段ではこちらの方がずっとリーズナブルとのこと。業界の最新の動向も睨みつつ、作りたいDACを具現化できる腕は素晴らしいですね。


チューバホーンさんは2014年の秋にお越しですので、約1年半ぶりに聴いていただくこととなりました。細かい音が出て、かつ低音も増した印象とのことでした。前回から機器は大きく変わっていませんので、セッティング及び、アンプやDACの足元のウェルフロートが効いたものと思われます。物理的なアイソレーションはやはり大事だということを再確認しました。私自身はこのところクラシック比率が増してきている(5割から7割ほどクラシック)のですが、多様なジャンルを聴ける音というコメントをいただきました。一人よがりにならずに、少しはステップは上がっているようです。

DAC比較ではOさんDACのノイズの少なさに話題が集まりました。あちらこちらで評価を受け試練を重ねて積み上げた音なのでしょうね。DACの個性ではやはりES9018は空間の広がり、旭化成は音の元気さ、メリハリに長けている印象です。後者はPOPSやロックとの相性がよさそうでした。私自身は普段、DSD変換で聴いており、PCMアップサンプリングとDSD変換では後者の方がゆとりが感じられてしっくりきました。デジタル再生におけるノイズ感の削減は、音を突き詰めるうえで避けて通れない課題だと思います。クラシックの弱音部はその差が現れるそうです。勉強になりますね。

オーディオでは細部と全体の両方をバランスよく意識するのが大事だと思いますが、少し細部重視モードに入るのもいいかも知れません。液晶表示外しなどから始めていますが、DACの電源環境も見直してみたいです。あとはアンプの配置なんかもタダで実験できますね。いろいろと考えるきっかけをいただきました。チューバホーンさん、Oさん、楽しく濃い日曜日の午後をありがとうございました。

春の音会in岡山、EDさんを訪ねて

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4月16日、PhilewebつながりのEDさん、スイートサウンドさんを訪問する春の音会in岡山に参加してきました。EDさんとは今回が初対面となります。趣味のつながりですから、初対面でも1日で音仲間、飲み仲間になれます。スイートサウンドさんとは昨年、相互訪問しましたし、ゆうけいさん宅訪問もご一緒しました。EDさんとの待ち合わせの総社駅までは、新見行きの在来線でぶらり旅です。姫路から乗り換えなしの移動は読書に好都合でした。GWにはまだ早いですが、新緑や春の青空を見て、つい気が浮ついてしまいました(笑)。EDさんのお宅に着くと、既にスイートサウンドさんもお越しでした。

挨拶もそこそこに、早速EDさんのオーディオルーム兼応接室に通していただきました。すると愛犬のプードルの熱烈な歓迎が待っていました。人懐こく終始オーディオルームにいたような・・・。おいしいチーズケーキとコーヒーをいただきながら、音会スタートです。


30年ほどタンノイのSPを使われてきたEDさんが、オーディオライフの締めに選ばれたのが、こちらのATC SCM150SLPTです。ATCのSPをお宅訪問で聴くのは、じょんびさんはやぶささん以来3軒目となります。ATCにはどちらかというとクラシックよりロックやジャズが合うイメージがありますが、EDさんご自身は普段クラシックを聴くことが多いそうです。ただし、これは外野がどうのこうの言う話ではありません。ご自身のイメージ通りに鳴らすプロセスもオーディオの愉しみです。ましてEDさんのようなアンプ自作派となれば、手強いATCが鳴った際の喜びもひとしおでしょう。音を出す前に、サランネットを外して迫力の38cm口径ウーハーも見させていただきました。


上流の機器です。DAC、金田式プリアンプ、は自作品です。デノンのCDプレイヤーDCD1500REにも手を入れています。DCD1500REはあくまでもトランスポートで、ES9018チップを使ったDACでD/A変換します。この日の3人、ES9018使いで共通していますが、3者3様、音が全く異なるのがオーディオの面白い所です。


パワーアンプはKT-150を使ったモノラルアンプ×2台です。KT-150は1月のオクターブV80SEの試聴会で聴きましたが、訪問先で聴くのは勿論初めてとなります。以前はKT-120を使われていましたが低音に不足感があったようです。


午前中からの鑑賞となりましたが、あっという間にお昼の時間です。向かったのは総社の手打ちうどんのお店「よこた」です。讃岐うどんのコシの強さを天ざるにて堪能しました。そう言えば、にらさんからも岡山における四国の味の話題をいただきました。


午後はアナログ再生を交えながらの進行となりました。EDさんのオーディオは学生時分からで、再生装置も当時からの継続となります。プレイヤーはマイクロBL99Vに、ラックスマンのPD131をお持ちですが、この日はBL99Vでの再生となりました。


EDさんはご自身で名演奏コレクターと称されています。同じ盤のプレス違いや、写真を撮らないでと言われた盤もありました。バックハウスのラストコンサートは涙なしには語れない・・・そんな話を夜の居酒屋で聞かせていただきました。


正月恒例のニューイヤーコンサートです。これ以外にもまだあるようでした。


これは珍しい、竹(を使った楽器)だけ演奏される、その名も「竹竹」。竹でも立派な低音が出るものですね。


午前中はカジュアルな曲が多かったですが、徐々にクラシックへ移行していきました。『YUMING BRAND』からリクエストした「魔法の鏡」のアレンジがアルバム盤と異なり、懐かしくも新鮮でCDを購入しました。カセットテープを聴かなくなって以来ですから、四半世紀ぶりだったかも。

CDプレイヤー下のインシュレータや、プレイヤーのダストカバーを外す弄りもやりましたが、総じてヴォーカルのすっきり感、そして引き締まった低音の印象が残りました。圧巻だったのはデノンのPCM録音?のデモンストレーションディスク(45回転盤)です。キレキレのフュージョンが、オーディオルームを満たしたのは快感でしたね。ATCらしい力強い低音の下支えと共に、音があちらこちらに配置されていました。チェックでよく使われるホリーコールも質重視で小気味良い低音でした。クラシックはEDさんご自身、まだ途上とのことですが、ファイル再生など上流を追い込むことでまた変わってくるものと思います。

EDさんは真空管コレクターでもあります。MullardのEL34といったマニア垂涎の球も見せていただきました。私もEL34使いですが、現在使っているロシアのスヴェトラーナ製の球で満足しており、触手が動くまでは至りませんでした。その替わりにお安いドライバー管12AT7(OCTAVE V70SE使いのいたちょうさんへ供給されたもの)を買うことにしたのですが、V40SEは異なるドライバー管が必要だったようです。というわけでドライバー管の方は、しばらく拙宅にて保管しておきます。お仕事で上京の機会もあると伺っています。オフ会兼ねてお越しください。

音会の第2部はスイートサウンドさん宅です。スイートサウンドさんの車に3人乗り込み、途中、懐かしい国分寺脇を経由して移動しました。総社には有名な山城もあるそうなので、秋には登山気分で再訪したいと思います。EDさん、朝からありがとうございました。

春の音会in岡山、スイートサウンドさんを訪ねて

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スイートサウンドさんのお宅を訪問するのは、これで3度目となります。これまで2014年の5月2016年の6月に訪問させていただきました。玄関を入ってすぐの引き戸を開けると、開放感溢れるリビングルームがお出迎えです。その天井高の部分がオーディオスペースに当てられています。2Fにもサブシステムがありますが、今回は時間の都合で1Fのみでの鑑賞となりました。このところのスイートサウンドさんのブログを拝見していると、かなり1Fに力を入れて、手応えを感じている様子。訪問が楽しみでした。嘗てはCremona auditorがあった1Fも、全て自作のSPに置き換わりました。


前回訪問時からの1Fシステムの変化点の第一は、スキャンスピークのユニットを使ったウーハー2発です。これにより3WAY化されました。従来は異なるメーカーのサブウーハーを2つ非対称に使われていました。ウーハーユニットはベタ置きでは拙く、キャスターで受けることが功を奏しました。訪問後、別のキャスターに変えたところ更に改善したそうです。SPのメカニカルなアイソレーションの効果かと思います。1Fについてはネットワークプレイヤーの上流も梃入れされていました。拙宅でも使用中のPLANEXのHUBを導入されていました。NASやHUBのアナログ電源化も自作で対処されています。


上流機器です。パイオニアのネットワークプレイヤーN-30をトランスポートとして使われています。DAC部分を使わないのであれば上位機種N-50まで行かなくて十分とのことでした。N-30のデジタルアウトをAIT LABOのDACで受けます。以下プリアンプ、パワーアンプいずれもAIT LABOで統一されています。


(私の理解が合っているか疑問なところもありますが、)チャンネルデバイダで3WAYの各ユニットの分担範囲を決め、SPへ信号を送ります。この設定でも音が変わるのは容易に想像できますが、多様な音源に対してベストを追求するのには完成品のSPを作っているような労力がかかりそうです。勿論、それはSP自作派ならではの愉しみでもあります。


春の音会のお品書きです。スイートサウンドさん宅では、毎度プレイリストが印刷されて配られます。レストランのメニューのような感覚で、もてなされ感満載です。進行は基本、スイートサウンドさんですが、リスナーからもリクエストを投げかけやすいですね。後で、音源を買う際の参考にもなります。見倣いたいところですが、なかなかできません・・・。


途中、奥様の手作りのお菓子とコーヒーが出てきて、名曲喫茶やジャズ喫茶に早変わりです。ジャズ喫茶といっても暗くてスモーキーな方とは真逆です。EDさんと隣同士で食と音楽を堪能させていただきました。我々は耳と舌に専念でしたが、スイートサウンドさんの効率的な進行により、予定の曲を概ね聴かせていただきました。


終了間際にアナログ再生も混ぜていただきました。ご自身のブログでも書かれていますが、アナログの聴き方に大きな前進があったようです。音のキメ細かさが表現できるようになったそうです。ダストカバーを外した方がいい、とはよく言われますが、その効果を実感されていました。システムの完成度が上がったので、そのような変化を捉え易くなったのではないかと思います。。


アナログはやっぱりヴァイオリンや女性ヴォーカルでまったりと。CDではありますがペギーリー、後日、横浜に戻って早速入手いたしました。


短い時間でしたが、また一段、階段を上がられたスイートサウンドを楽しませていただきました。背後の格子戸辺りにヴォーカルがポッと浮かぶ様子は健在で、ヴォーカルの定位感には毎回、感心しています。以前の音会よりクラシックの割合が増えましたね。弦の表現も素晴らしかったです。ネットワーク上流での対策も効いているようで、音源の情報の細部がしっかり表現されている印象です。訪問の度にシステムには手が入っていますが、これはスイートサウンドさんの向上心の表れです。ご自身では癒し系サウンドと言われていますが、鳴らせる音源はその範疇を超えていると思います。

音会の締めは岡山駅に移動して感想戦です。当初予定していた蕎麦屋さんは土日は居酒屋モードとならず、急遽駅前の「さくら」に変更です。瀬戸内の海の幸をビールや岡山の日本酒「竹林」と共にいただきました。ちなみに写真の手前は、岡山を感じさせる「焼きままかり」です。オーディオ経歴、他の趣味、岡山と尾道、歌謡曲・・・と、話題が途切れませんでした。EDさんの別の趣味がメバル釣りであることを教えていただきました。旬は春だそうですが、11月頃もイけると伺いましたので、改めて参戦したいと思います。


EDさんもスイートサウンドさんも、私とは十までは離れていませんが、ご先輩です。岡山のお二人限らず、このところ、50代後半のオーディオファンの方々との交流が増えています。皆さん個性的で、その個性がオーディオの取り組みや出音に表れています。私はまだ日常の中の非日常としてオーディオを捉える立場ですが、そう遠くない将来、同じような状況を迎えると思います。交流を通じて、少しは予習をしている感じですかね。ともあれ、皆様、充実の企画、春の音会in岡山をありがとうございました。翌日は鷲羽山から瀬戸内海の眺めを楽しみました。次回アップします。

鷲羽山からの眺め

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岡山での音会の翌日の天気予報は雨だったので、最悪、午前中に姫路へ戻ることも考えていました。予想外に雨が抜けるのが早く、午前8時あたりには見る見る内に青空が広がっていきました。まず倉敷の美観地区を考えたのですが、ここは思い切って鷲羽山(わしゅうざん)に行くこととしました。倉敷から一旦、岡山に出て高松行の快速マリンライナーで児島へ移動、そこからは徒歩で鷲羽山を目指しました。標高は133mですから散歩感覚ですが、一度訪れたかった場所です。70年代、小兵の鷲羽山(わしゅうやま)が大型の力士相手に健闘したシーンは憶えています。ですので山の存在自体は昔から知っていました。

児島の競艇場の脇を進み、しばらく行くと鷲羽山へ向かう坂道となりました。その坂道からの眺めです。空や海の青さが眩しいです。


鷲羽山の麓は観光バスの駐車スペースもある、立派な公園になっていました。ここまで来ると、ちらほらと四国方面が見えます。瀬戸大橋の向こうに讃岐富士も確認できます。


公園内のツツジが満開で、5月を先取りといった感じです。


公園内の展望スペースからの瀬戸大橋です。これまで四国の行き来には、淡路島~鳴門経由(高速バス)、しまなみ海道経由(自転車)を使いましたが、瀬戸大橋経由はまだです。


大抵の観光客は展望スペースで満足されるようで、鷲羽山の山頂まで足を運ぶ人は少ないです。背景に児島の海が見えます。


瀬戸大橋、瀬戸内海の島々、貨物船・・・青空もいいですが、夕景も見たくなる構図です。


これまで本州から四国を直接眺める機会がなく、四国は遠いイメージがありました。漸く、岡山と香川の近さを実感することができました。


鷲羽山を越してさらにハイキングコースを進むと、更に人は減ります。それでも恩恵は待っているものです。しばらく進むと、本四高速のトンネルの真上に至りました。


まだ新緑に5月ほどの勢いはありませんが、青空とのコントラストが見事です。今頃はもっと緑が主張していることでしょう。この後、のんびりペースで児島駅を目指しました。


この日は青空が見事だったのですが風が強く、マリンライナーのダイヤは大きく乱れていました。幸い児島駅についてすぐに発車する電車に乗れましたが、時間単位で遅延していたようです。児島から岡山に戻り、そこから姫路方面へはローカル線で移動しました。まさに春の里山の間を縫う、といった感じで車窓を流れる新緑や田園風景をぼんやり眺めていました。読書したり、うつらうつらしたり、何にも束縛されない時間というのは、ありがたいものです。音会の副産物ではありますが、春の穏やかな1日を楽しみました。やっぱり岡山は「晴れの国」でした。

神津島の天上山

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GW前の最後の土日、大学時代の山仲間5名(うち1名は社会人になってからのお仲間)で伊豆諸島、神津島の天上山に登ってきました。天上山は勿論、神津島も、そして何より伊豆諸島も、実は今回が初めてでした。丹沢から遠く伊豆大島を眺めたことはありますが、更にその南方の島々となると、その遠さを実感する機会がありませんでした。天上山は神津島の最高峰で標高約572m。決して高い山ではありませんが、何しろ海から一気に高度を上げるので、ダイナミックな山行を楽しめます。美味しい海産物や焼酎、アシタバ、お寿司と共に、少々早い夏の気分を味わってきました。

山派としては海のレジャーは遠くなりがちです。久里浜港に来るのは何年振りでしょう?同じ神奈川内でも三浦半島は近くて遠い地域です。浜金谷行きの大型客船が出航した後、我々は小ぶりのジェット船で神津島へ向かいました。さすがジェット船です。スピードが速く、揺れも少ないのですが、デッキに出て大海原を眺めることができないのが残念です。


大島、利島、新島、式根島などをつないで、久里浜から3時間以上かかったでしょうか?ようやく終着の神津島が見えてきました。この日登る、天上山の崩荒々しい崩落跡が海に迫ります。天候の関係でメインの前浜港ではなく東側の三浦港へ入港しました。港では旅館のご主人に迎えていただき、人家の多い前浜方面へ移動しました。


宿で着替えて、さっそく登りです。登山口までも、ご主人に送っていただきました。登山道自体はとても整備されています。天上山は、関東百名山に入る立派な山です。


登山口から見上げる頂上方面です。背の高い樹木が少なく、これだけ見ればアルプスのような光景です。離島という特殊な環境によるのでしょう。


高度を上げると眼下に港や海が展開します。海に近い山の魅力はやはりこれです。3月から麻耶山、鷲羽山、そして天上山と海を眺めるシリーズが続きました。いずれも天気に恵まれました。


天上山の上部は平たい楽園みたいになっていました。この楽園が売りなのか、女性限定の大パーティーとすれ違いました。山ガール向けのツアーかと思います。


しばらくのアップダウンの後、ようやく到着した天上山山頂です。360度の視界を楽しみました。


背景に新島が見えています。新島で降りるの多くジェット船客は、サーフィンや釣りを目的にしているようでした。新島には昔から若者の島といったイメージがありますね。


ズームで覗いた神津島の前浜集落です。この日泊まった宿を始め、学校、港、商店、お土産やさん等が集中しています。滞在中、いわゆるコンビニは見かけなかったような・・・。


天上山上部のハイキングコース脇のツツジです。通常のツツジではなくオオシマツツジという品種だそうです。途中、表砂漠、裏砂漠と呼ばれる砂地があり、その脇に咲いていました。


山上の楽園を一通り散策した後は、一気に集落へと下りました。随分と陽が長くなりましたね。この後、海抜ゼロメートルまで下って、軽く缶ビールで乾杯しました。


旅館の夕食で頼んだ麦焼酎です。樽の香りのする、まろやかな焼酎でした。ロックが向いています。これに海の幸やアシタバなど、神津島ならではの食材を活かした料理を楽しみました。皆さん、会社生活では第4コーナーをまわったところでしょうか。昔話や近況話の花が咲きました。


翌日は曇りでしたので、天上山よりぐっと低い秩父山に登りました。三浦港の眺めが良く、お隣の三宅島も見えました。アシタバがあちらこちらに自生していました。葉を摘んでも明日には芽が生えること、がその名の由来だそうです。お土産にアシタバ茶を調達しました。


何時も企画に乗っかる立場ですが、毎回、まだ見ぬ、まだ知らぬ、素敵な山を紹介いただけるので助かっています。これで三つ続いた海を眺める山シリーズは一区切りです。この後は、K&Kさんご夫妻との西丹沢、そしてリベンジの石鎚山(予定)と続きます。

大田区Yさんを訪ねて

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6日が出社だったため10連休とはなりませんでしたが、今年のGWはオーディオ、山、家族サービスと、毎日のように出かけたので慌ただしかったです。オーディオの方は、五つのお宅を訪問することなりました。最初の訪問先は大田区Yさん(以下Yさん)で、Phileweb経由でお誘いをいただきました。私と同様AIT DACを使用されていることも、その背景にあったようです。Yさんは最近定年退職されたこともあり、長年続けてきたオーディオに、より時間を割けるようになりました。お宅のある蒲田は京浜東北線ではよく通るのですが、実際に下車して街に出るのは、意外にも初めてかも知れません。

待ち合わせ後、お宅のある駅近くのマンションへ。早速、7、8畳ほどのオーディオ専用部屋へ通していただきました。今回訪問のハイライトは何と言ってもダリの平面SP、ダリダカポ・プレナー・1です。これまで多くのお宅を訪問していますが、平面SPの音を聴くのは今回が初めてでした。結果から言うと形成される音場は、意外にも拙宅のそれと類似していて、違和感が全く無かったです。Yさんは、特にSPの後方に展開される音場に拘りを持たれていました。音を追求する過程でクラシックを聴く頻度が上がったとも伺いました。この点も私自身と共通しています。


午前からのお邪魔になりましたが、長い、またある意味マニアックなオーディオ経歴のお話を聞かせていただき、午前中の音楽再生は控えめでした。お出かけから戻られた奥様と3人で、お宅で釜飯をいただきました。3種の釜飯の中から私が選んだのは、鮭の親子です。話をして直ぐ、奥様のオーディオへのご理解があることが分かりました。お知り合いのヴァイオリニストの演奏を録音して、オーディオで聴くこともあるそうです。録音担当は勿論、Yさんです。オーディオを円満に続づけるヒントですね。


Yさんはもう10年近くデジタルファイル再生に取り組まれています。PCオーディオやネットオーディオが一気に広まったのは7、8年ほど前ですから、かなり早い段階から取り組まれてたことになります。当初はヤマハのHDプレイヤーを使っていたそうですが、音源が増えるに連れて台数を増やさねばなりませんでした。ジャンル毎にプレイヤーを用意するのは現実的ではありません。その後、PCでの再生に移行し、現在は、DELLのデスクトップPCを使われています。オーディオルームでも問題ないほど、とても静かなPCでした。


音源はPC内蔵のハードディスクに管理されています。アルバムのジャケットの画像を頼りに音源を探します。再生はPC上にあるソニーのXアプリというソフトで行います。たいていはクラシックの音源だったでしょうか?私はほぼ聴きませんが、ブルックナーがお気に入りのようでした。


PCからUSB-DDCを介してデジタル信号を、AIT LABOのDACへ送っています。これまで他のDACも使われてきましたが、AIT DACにして音の分離や空間表現が改善されクラシック再生が楽しくなったそうです。他の機器もそうですが、SP以外はガレージメーカー、もしくは自作ファンの方の作品を多く使われています。


プリアンプは山崎さんという方の作品、パワーアンプは業務用のクラウンというメーカーの製品です。この日までクラウンの存在は知りませんでした。その後、Philewebつながりのキタサンさんもクラウンのプリアンプを使われていることが分かりました。業務用ということもあり、パワーアンプにボリュームがついてますね。プリのボリュームは調整が微妙で、ずれると復旧が大変とのこと。専らPC側のデジタルボリュームで音量をコントロールされていました。音量レベルの強いPOPS系ではデジタル側で絞ります。クラシック系はフルボリュームとは言え、この点は気になりました。


さて、ダリダカポ・プレナー・1です。分類では背面開放型リボン・ハイブリッドタイプとのことです。平面SPというとマグネパン、マーティン・ローガンといったハイエンド品のイメージが強いですが、それももう四半世紀前のオーディオ誌を通じての印象です。その当時、デンマークのダリが平面SPを世に出していたことは全く知りませんでした。オーディオ評論家の傅信幸さんが、平面SPの代名詞と言えるアポジーを使わていました。傅さんの文章にしばしばSPが消えるという表現が出てきます。SPを消すことは私自身も好むところです。平面SPの音は聴くまで想像外でしたが、聴いてみたら馴染みの音だった・・・面白いです。


Yさんは音場後方派です。理想の音場が形成されるまで、SPのセッティング(内振り、仰角)やDACの選定など試行錯誤がありました。演奏会場や録音への関心が高く、再生でそれらの違いを表現することを意識されていました。演奏会場ではシューボックス型をお好みです。「後方コーナーの角はつぶすべきでない」は、Yさんのご持論です。オーディオ部屋でもそれを実践されていました。音が粗くても60、70年代の音源がいいという話になり、ヨッフムのブルックナーを聴かせていただきました。同じハイティンク&シカゴ交響楽団でも録音によって音場の違い(つまらなくなる)例も分かりやすかったです。

ヴォーカルの定位もちょうど後方のガラス窓あたりで、拙宅の後方の壁あたりと類似します。平面SPの外観からイメージしにくいですが低域もしっかり出るものですね。音色ではピアノが全般に好印象でした。適度な潤いが加わったピアノは癖になりそうで、当方からリクエストにもその傾向が出たかも知れません。Fazioliはイタリアのピアノだそうです(汗)。


ダリダカポ・プレナー・1を理想の音で鳴らすための拘り・・・Yさんのオーディオ歴を表現するとこうなるでしょうか。東日本大震災では部屋の長辺方向の揺れが強く、SPが倒れてしまったそうです。幸い、音は従来通り出て現在に至っています。Pro-Cableで紹介されていた、ベルデンのSPケーブルの長さ調節によるトーンコントロール(音の焦点調節)についても、ケーブル長さに依らない独自の方法を見い出されました。演奏会場の再現への拘りも同様ですね。マイクの高さが再生音に現れる件は、当方の理解も実感も及ばなかったので、是非、続きをお願いします。

帰り際に、新潟の「緑川」という珍しいお酒を紹介いただきました。これは常温で飲むのがいいそうです。とてもマイルドな味わいでした。ずいぶんと長居してしまいました。酌が進みそうなところを抑えて横浜に戻りました。今度の拙宅では、音場にフォーカスしながら進めましょうか。一応、角はつぶしていないというか、手をつけておりませんので(笑)。

西丹沢、大室山

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GWはオーディオ訪問続きでしたが、その合間を縫って5月2日、K&Kさんご夫妻と大室山へ登ってきました。早朝、新松田駅で集合し、バスで西丹沢自然公園へ。ここまでの道のりは、昨年の檜洞丸と一緒です。今年も天候に恵まれ、薫風、青空、新緑、それに眺望を満喫してきました。K&Kさんご夫妻は毎年、海外の高い山に登られています。昨年はヒマラヤの6000m級に挑戦されましたが、一歩間違えると凍傷だったとか。モチベーションや体力の維持は大変ですね。日頃はご自宅近くのトレーニングコースを歩かれているそうですが、息抜き山行にはなったのではないでしょうか。


林道を歩いているとこの日のメイン、ずんぐりむっくり型の大室山が見えてきました。大室山のの向こうは山梨県の道志村になります。


林道から離れてしばらく進むとちょっとした滝壺がありました。しばらく沢の音を聞きながら進みます。ここからはどんどん高度を上げていきます。


歩き始めて1時間くらいたったところで休憩です。上方の青空が稜線の近さを感じさせます。


さらにもうひと踏ん張り登ると見晴らしのいい峠に出ました。その峠の名は・・・


犬越路といいます。信玄が小田原に攻め入った際にこの峠を越えたと、書いてあります。ここは丁度、大室山と昨年登った檜洞丸との鞍部になります。


ここから大室山まであと500mアップです。少々気合を入れていきましょう。


ビデオテープを巻き戻すように花木を楽しめるのは春山ならです。山頂付近は開花した桜が待っていました。ヤマツツジには時期が早すぎたようです。何でもかんでも、というわけにはいきません。


ドウダンツツジに似ていますが、ずっと背丈の高い木がありました。ネットで調べた限り、サラサドウダンかと思われます。葉も花もドウダンツツジのような可憐さではなく、椿のような濃さがあります。


大室山の山頂につきました。この頃になるとピーク付近は雲がかかって視界は効かなくなりました。下界は晴れていて道志の村は見通せました。大室山で大休憩にして昼食をとりました。


隣の加入道山を経て、西丹沢へ下ります。大室山から加入道山へ続く稜線はちょうど、山梨県と神奈川県の県境になっています。


いいペースで下りました。新緑の中に点在するピンクの花木は、山桜でしょう。


結局この日は富士山を見ることはできませんでしたが、その分、緑を浴びた1日となりました。


西丹沢自然教室に戻ってバスを待つ間、K&Kさんの奥様が作られたスポンジケーキをいただきました。ラム酒が効いたケーキが山の疲れを癒してくれます。ごちそうさまでした。


新松田駅の喫茶店で軽く反省会をして、この日はお開きとなりました。早朝からお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。GWながら平日だったこと、丹沢の中でも奥まった位置にあることから、登山客は少なめでした。静かな山旅を楽しめるのが西丹沢の魅力です。ご夫妻はGW後、残雪の八ヶ岳へ行かれたそうです。そして秋には再び、海外へ。次はフランスと聞きました。ご夫婦で共通の目標を持てるとは、素晴らしいですね。K&Kさんとはこの翌日、Harubaruさんのお宅でのマラソンオフ会もご一緒させていただきました。その様子は次の記事でアップします。
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